音楽と変性意識①

音楽を演奏し、人の耳に入って認知され、感動を生む過程では変性意識が大きく関わってくるが、最近変性意識にとても強く入れるようになってきて、

ちょっと声を出すだけでも、変性するし、

本を読んでいるときも変性するようになった。

これは物理的な空間ではなく、音などに載っている情報的な空間に臨場感を感じたとき、歌い手も聴き手も深く入りやすい。

だから、共感覚があったり、音に集中する力があると入りやすいし、

逆に、肉体への物理的な刺激が強い時は入りにくい。

 

そのため、座って、集中して音楽を聞いて感動するのは可能でも、

ジェットコースターに乗りながら同じ曲を聞いて同じレベルで感動するのは難しいだろう。

 

これは、物理的な刺激が強いと、どうしてもイメージの空間に臨場感が置かれず、物理空間にゲシュタルトを持ってきてしまうためである。

人間は同時に一つのゲシュタルトしか持てないので、そのように刺激が天秤にかけられ、臨場感が強い方が現実として選択される。

 

人間は現実だと認識したものにしか感動をしないので、映画や音楽で感動する時は、臨場感がそこに置かれ、脳の中では現実のものとして判断されているためである。

 

そして、ホメオスタシス同調効果により、人間の意識の状態は伝搬する。

なので、人の心を揺さぶるような演奏がしたいなら、自分がまず変性するのが最も手軽で、長年伝統的に行われてきた方法だ。もちろんこれを行わなくても人は自発的に感動するのだが、やるとなお感動しやすい精神状態に持っていけるだろう。

 

物理空間に臨場感がなくなるので、素晴らしい映画をみて、時間が短く感じたり、楽しいことをしていて時間が早くすぎていくような、時間の進み方の感じ方にも、この変性意識が大きく関わっている。

 

なので、もしも究極の演奏を目指すのであれば、変性意識を自在にコントロールできる能力は必須である。

ABOUTこの記事をかいた人

武蔵野音大卒の声楽家。様々な芸能技法を武田梵声氏に師事しており、音域は8オクターブ(E-1〜E7)に及び、コロラトゥーラなども得意とする。日本とイギリスのハーフで、スペインやベネズエラの血も入っている。人類史上最高の歌手を目指して日々ストイックなトレーニングを重ねている。