曲目解説 ライブ作品《誉》-自己愛と境界例- ❻あさがほ(salmon pinknows編曲版)

僕が仲良くさせていただいている&大好きであるsalmon pinknowsさんが、僕のあさがほ(淫蟲篇)を聴いて大変好きになってくださり、Twitterにアコギ弾き語り編曲版を載せてくださったのですが、それがマジで良すぎて死ぬほど聴いていたので、Enrichのコンドウサチオくんにもアレンジを手伝っていただきバンド版としてライブで演奏させていただきました!!!

この場面では、叡智を獲得した主人公が現世の朝顔と対話しながら美について述べるシーンです。美の正体とは、エントロピーと反エントロピーであり、淋しく美しく咲いて、くたびれてしまう朝顔がとにかく可愛らしくて愛おしいと言うことを述べています。朝顔は美の神でも在るのです。

このライブで伝えたいこと

このライブで伝えたいことは、生命の循環や反エントロピーを示す意味でのエコロジーであり、南方熊楠やバタイユが言っているエネルギー感覚に非常に近いところを示したかった。その為、さまざまな過程を乗り越えて叡智を獲得した後に「美」についてわかるようになり、朝顔を礼賛します。

そもそも美というものは一般的に言われている基準がアメリカナイズされておりますので、全くアテにならないしそれを裏付ける理論も黄金比などの浅い理論しかございません。この宇宙を理解する理論体系がそもそも弱く、美の基準も大幅にズレたものとなっています。実際、美や芸術のレベルというのはしっかりとした理論があり、認識するのにも技術や知的能力(論理性やIQ理論などの、力のない理論ではなく)が必要なものです。

なぜならば私たちが暮らしているこの宇宙の構造自体が人間の感受性を決定する所以となっているため、この世の構造を理解する理論体系を何かしらの手段で獲得していない状態ですと、的確に認識することが不可能となります。

また、それに加えて物理現象に関する認識も戦後アメリカナイズされたものであり、とにかくこれを私はどうにかしたい。ということでまずファーストライブでそのテーマを扱いました。20分のライブでこれは無理があるので意味不明な感じになってしまったかも知れませんが、一応テーマとしては入れられたので一部の人だけでもこの解説を読んで汲み取ってもらえたら嬉しいな。。。と思います!

この曲について

この曲では、まず導入部にベースの「流し」の技法が使われてコード弾きにドロップインします。「流し」から「着水」の非常に優れた見本のような使い方で、かなり良く仕上がって嬉しいです。その後、salmon pinknowsさんが作ってくださったギターパートがずっと出てくるのですが、これに「置き」の技法がふんだんに盛り込まれており、まるで夏の涼しい朝のような爽やかな和音からの、あさがほの美しく弱々しい様が描かれており、大変素晴らしい仕上がりとなっております。

サモピンさんの置きはそもそも他の曲でもかなりのレベルであり、先日リリースされていた「killer step」のサビの置きには参りました。確実に1000回以上は再生しております。敬愛の意味を込めて「置き翁(おきおきな)」と呼ばせていただいております。マジでサモピン良すぎるんよ。。

 

 

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