僕のアスペルガー冒険記㉓僕の、私の、分裂ポジション

分裂ポジション

ホモサピエンスサピエンスの精神構造が成長していく過程では、他人の精神構造を取り込むことによって形成されていくことは先の記事で述べた通りである。

その過程で一般的な説明が超絶にわかりにくいので、簡単にいうと

分裂ポジション(乳児の精神)

抑うつポジション(幼児〜子供の精神)

自己の確立(大人の精神)

という感じで育っていく。これは、簡単にいうと親の愛を受けると育っていくが、これがうまくいかないと体は大人でも心は子供のまま留まる。これが境界性人格障害などの主な原因である。

退行と大人を往来する

と言ってもずっと幼稚なわけではない。これらは脳の発達と相互関係を持っており、脳が育つのでこれらの幼児性は制御される。つまり、社会生活をちゃんと営んで、たまにストレスや恋愛で制御が壊れると幼児退行するということである。

アスペルガーは人の気持ちをうまく認識できないので、愛とかも当然わからない。そのためここら辺の発育が遅れやすいという説があり、おそらく正しいと思う。

僕は人に優しくされて嬉しいと思えたのは、割と最近であり、そういう経験によって精神が再構築されていく。つまりはアスペルガーが他人の心を理解できないのは、もともと理解できないことと、それのせいで精神状態が留まっていることの2重構造となっている。

心の奥まで優しさを届けること

アスペルガーの特徴は人の気持ちを理解しにくいことであるが、これらは2重構造になって悪化しており、それの2つ目は障害に基づくものではなく後天的なものである。

つまりは解決が可能ということである。

障害と人格形成のダブルパンチで、人の気持ちがさらにわからなくなっているものの、人格形成側はなんとかなる、ということである。それは、通常では認識しにくい優しさを、アスペルガーの殻を取っ払って心の奥底まで届けることである。

つまり気持ちが届かないからこうなっているのであって、届いたら治るということであり、うまくやれば届くということである。

治すのか

実は1層目も解決が可能であるが、今の所それの必要性を感じていないので放置でいる。普通は、アスペルガーだけで密集したユートピアを形成すれば、幸福な空間は完成するので、必要がない。しかし、あらゆる他者の気持ちを理解したい場合は別である。

そういうわけで、アスペルガー冒険記はまだまだ続いていく。どのくらいまで進めるかは、未知数である。

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