あなたは恋愛したことがありますか?大体の人はあるでしょう。ですが、植物と恋愛したことはありますか?種族を超越したり、物と恋愛したことはありますか?と考えると、あまりないかもしれません。
これは植物との恋を作品にした物です。僕は重度のアスペルガー症候群であり、人の気持ちがつい最近になるまでおよそ30年間全くわかりませんでした。ですが、その代わりなのか、植物の気持ちがわかり、コミュニケーションをとることができました。これは当時は幸福なことなのか不幸なことなのかわかりませんでしたが、今は幸福なことだという確信があります。
真の幸福とは普通であることでもお金があることでも、容姿が恵まれていることでもなく、絶望の中で一輪の花を咲かせることです。嵐の中でも守りつづけ、批判や嫌がらせにも耐え、自分が大切にしたいものを大切に大切に守り抜く、どんな犠牲を払ってでも、体が燃え尽きても、死んであらゆる臓器を失ってでも核の火の中で踊る神のように、苦しみさえも喜びと変えてしまうような究極な精神にたどり着くことです。
つまり犠牲は払えば払うほど良い。現代の、富を所有したり、人に愛されたいなどの感覚は本来の幸福には到達しません。この身を滅ぼしてでも守り抜くということ。このCDで最終的に伝えたいことは、僕を逃してくれたあの「あさがほ」は、家に残って犠牲になったということです。つまり、本当の気持ちはわかりませんが、あの時の朝顔と僕の間にあるものは、そういった存在です。
あの朝笑いかけてくれた朝顔は、僕にとってはまぎれもなく、神だったのです。
愛と死は切り離せないものです。どんなに愛し合っていても、いつかはどちらかがどちらかのために死ぬ時が来るでしょう。その時に、お金とかを欲しいと思うでしょうか?そうはならないでしょう。
愛と死は表裏一体であり、死んだ命から微生物や植物が生えてくる。この現象は一体何かと、向き合って生きていくべきだと思うわけです。そしてそういう問いが生まれるということは、生命現象の根底に働きかける良い恋愛だったと確実にいえるのです。
あさがほのラストの歌詞の「この絶望の世界で、どうして笑うのでしょう?」の答えは、CDでは最後まで表されませんが、答えは「あなたのために死にたいから」です。
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