曲目解説 アルバム「我が子よ!お前は花のように美しい」❽真夏の夜の夢(新装版限定)

歌詞

Эти летние ночи прекрасные,
Ярким светом луны озаренные,
Порождают тревоги неясные,
Пробуждают порывы влюбленные.
この夏の夜は美しい。
月に照らされ明るく輝く。
恋人らの衝動は呼び覚まされ、

Забывается скорбь необъятная,
Что даруется жизнью унылою,
И блаженства края благодатные
Раскрываются тайною силою…
広大な人生の悲しみを忘れる。
そして、至福の恵みの地がベールを脱ぐ…

И открыли друг другу, невластные
Над собою, сердца мы влюбленные,
В эти летние ночи прекрасные,
Ярким светом луны озаренные.
そして、互いに、禁じられたことを伝え合う。
愛で互いの心を重ね合わせる。
この美しい夏の夜の月の明るい光とともに。

曲の解説

真夏の夜の夢』(まなつのよのゆめ、原題:A Midsummer Night’s Dream)はシェイクスピアの劇であり、それを元にして作られた曲。Midsummer=夏至という意味と思いきや、シェイクスピアは5月の暖かい夜を想定していた説や、それでも熱帯感があるから「真夏」が適切という説があり、とりあえ僕は今回は「真夏の夜の夢」と翻訳した。

若い世代は、シェイクスピアよりネットの「真夏の夜の淫夢」というネタを優先して思い浮かべるようで、タイトルを「夏至の夜」とかにしようか色々迷ったが松田聖子とかも「真夏の夜の夢」っていう曲出してるし、、、てかシェイクスピアの方が強いだろ、、、ということで一般的なタイトルにした。とんでもない世の中になっているのであった。

曲としては、かなり完成度が高い曲で、演奏も難しい(特にピアノ)。この曲だけ新しく追加されたので別の大学の後輩に弾いてもらった。ピアノがとにかく鬼畜というか、ラフマニノフの普通のピアノソロ曲みたいな作りである。容赦ない攻め方をしてくる。まあこのくらい弾けるだろうけど、他よりは難しい。

演奏の解説

新装版をリリースしたのは、実はこの曲のピアノの音源が、DAWを変えたせいで復活できなかったデータが、最近サルベージできたからである。また、この曲だけ裏声で歌っているが、特に深い意味はない。ただ、5年前の演奏と比べてバカうまになっているっていうか普通に別人にしか見えない。

この曲の一番の見どころは、ラストの高音がバチッと決まるかどうかである。本当の見どころは鬼の変拍子と、できれば裏声の低音の芯の強さを聴いてほしいが、やはり高音が気になると思う。

この高音は非常に自信があり、この音源を出しているあらゆる演奏家の中で一番上手く決まっていると思う。5年前に比べてオペラ系の歌唱はかなり楽勝になってしまったので当然であり、そもそもオペラの発声は世界中のあらゆる歌唱に比べて非常に単純であり、オペラの超絶技巧が楽勝なのでこのくらいの曲はオーバーキルである。

歌唱法について

オペラの歌唱を一生かけて習得するのは方法が間違えているからであり、つまりは理論が間違えているからである。実際は大幅に短縮できる。自分の声の音域の範囲内であれば1ヶ月もかからないはずだ。

事実として、西欧人は何の練習もしなくてもオペラの歌唱ができる人はかなりいる。僕の父親もそうである。日本人は骨格が違うとか鼻腔共鳴が違うとかアホすぎる理論を展開する者もいるがそんなことはない。出し方が間違えているから時間がかかる。

なんだかこういう、本当は余裕なのに無知ゆえに難しいことになっている環境が本当に苦手で、音楽大学にいる無知な先生に一生レッスンを受けるとか発狂レベルである。調子に乗っているのではなく、事実を述べているだけであり、差別するつもりもない。西欧の現代のオペラ歌手も発声理論を間違えているから超絶技巧などでつまづく。

間違いなく日本の音楽の方が歌唱の難易度が高い。

オーバーキルもそもそもラフマニノフ側がオーバーキルを仕掛けてきたのをやり返しているだけであり、オーバーキルできるくらいでないと意味がない。というかだいぶ余裕を持ってないと演奏はうまくできない。

とにかく、オペラ系の発声は簡単であり、余裕であり、これは僕だけでなく誰でも正しい理論を使えばすぐに習得できるのである。バリトンとかテノールとかソプラノとか分けるのも、理論を知らずに音域が狭くなってるから爆誕しているだけであって本来は存在しない。

あとこの録音はとても素敵に仕上がっているので、単純に、楽しんで聴いてほしい。