曲目解説 アルバム「ギルバート慶と世界創造」最強曲!❼不生不滅

概要

樂狂蟲の最強曲と言われる不生不滅は、ボーーーーンという不気味な警報のような始まり方をし、その後もリバーブによりドロッとした音が重ねられて行きます。コンセプトとしては、怒りではなく「呪い」なので、爆発的ではなく静かな憎しみのような表現が出来ました。

どうして私を産んだの?という恨み、また、この世に生まれてしまったことを呪いだと捉えての歌詞です。コンドウサチオと共に制作し、非常に気に入っております。

作曲のこだわり

基本的にはドロッとした感じや、常磐自動車道が曇っている感じを表したかった。自身の過去の人生はずっと曇っていたから、今も地元に行くとどんよりした気分になります。作曲で特に、こだわったのは、このどんより感を重い感じにするのではなく、極楽浄土や、何か綺麗で悪い夢を体感しているかのような感じを狙いました。

一番の見せ場は、後半の転調のシーンで音響が変わることで、曼珠沙華や三途の川のように黄金に輝き死の世界へと誘惑する情景へと変わるところです。苦しい夢から覚めて死へ向かうところです。つまり、主人公は現世が苦しい夢であり死の世界が現実という願望を持っている状態になっています。

そのため、Fleurs Nobles Et Sentimentalesという英題は「高雅で感傷的な華」という意味で、死へと誘う彼岸花が美しい様を表し、ラヴェルの曲名を意識しました。転調後は夢が覚め、過去と未来、絶望と希望、そして花びらが舞っているような空間に行ったような音響を作りました。

また、現実に生きていないような離人感を表すため、サビ前までは緊張感を強めて、サビに入った瞬間で1音だけ調性から外れた音を入れています。これにより、サビに入った瞬間世界がたゆむような感覚を生み、高速道路に入った瞬間周りが遅く見える情景を表現しました。

制作にあたって

この曲は、自由自在の次に作られた曲であり、僕の人生で2曲目の作品です。他の曲では波の音はリラックスするような作りですが、この曲の波は違い、自身のPTSDでの発作のような混乱を表現できました。やはりここも、発作自体は苦しくても病気を愛しているから、美しく感じます。そもそも自分にとって心地良い存在しか愛してはならないという思想はクソ、っていうか普通に間違いです。苦しめられても愛する、病気でも健康でも、種族でも物でも関係なく、大切に命懸けで向き合うことが必要です。