ライブ開催のなりゆき
《誉》はギルバート慶のファーストライブを映像化したものです。ファーストライブは渋谷のnobというライブバーで開催され、当時ギルバート慶は初舞台で緊張しすぎてなるべく人を呼ばずに開催。結局知り合いは2人だけが観れたという不覚にも幻となってしまったライブです。
演奏自体は非常に素晴らしくでき、評判もとてもよく自信が持てたので映像化いたしました。やはり作曲には自信があっても初出演は緊張してしまいました。このシリーズでは、曲や演奏全てを1曲ずつ解説していきます。
❶胎窟宇宙是空到達阿頼耶識X層
ライブのOPとなる作品ですが、こちらは《誉》のライブ限定曲「XX。X」のメロディをあらかじめ出して置くための物です。やはり作曲でもゲームでも同じで「序盤で出てきた雑魚キャラが後で最強になって出演してくるとアガる」ように組み上げると、長い作品は重厚に楽しめるようになります。ちなみに今まで出てきた曲のフレーズを組み上げて最後の曲にすると「今まで倒したボスが最後に集結して襲ってくる」感が出せてさらにアガる構成となります。
この曲の特徴
このライブのテーマは「幼児退行」であり、ジョン・F・マスターソンの「自己愛と境界例」を主題にいたしました。この本以外にも、愛着理論、境界性パーソナリティ障害や自己愛性パーソナリティ障害などのボウルヴィ、カーンバーグ、メラニークラインなどをテーマにし、精神の発達と退行の構造をテーマにしています。体は大人状態でもストレスが掛かって前頭葉の機能が低下すると制御系が停止し、幼児期の精神状態が出現する様を、この曲では幼児退行を匂わせる発言から倒れ込み、言語を持たぬ乳幼児の発声の出現で実演しています。
幼児退行=宇宙空間への移行ですので、決して悪い現象ではございません。それをハープからEDM系のオケへの移行で示し、あくまでも退行は必要な機能であり、人間として生きるにあたっては宇宙を体感できるおいしい部分だと示しています。
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