歌詞
どうして心臓はこんなにも鼓動してしまうのか
なぜ平穏を求めている?
私はこの夜の何に怯えている?
扉が開いた…
消えそうなランプの火が蘇る 神よ
何かが胸に詰まっている!
私を呼ぶ声がする、誰が寂しげに?
誰かが入ってきた
しかし私の部屋は空っぽだ 誰もいない…
ああ、時計が真夜中を打った音だった
О, одиночество, о, нищета!
おお孤独よ、みじめさよ!
(曲:ラフマニノフ 詩:アフーチン 訳:俺)
曲の解説
この曲のタイトルは「A.ミュッセからの断片」もしくは「孤独」というタイトルで演奏されます。内容としては、おそらく絶望か何かの理由で神経が昂っている状態の人が、些細な音にも恐怖を感じるし、それが惨めだという内容です。
この内容、非常に共感ができて、メンタルが弱っている時やPTSDなどが発動するきっかけは他人からしたらなんてことないことでも悲惨な出来事に感じて恐怖が際立ってしまうんですよね。僕も結構あったのですが、しょうもない内容にこんなに怯えるなんて、情けないし他人にも言いにくい。そういう心情を的確に表している曲だと思います。
健康的に育った人には全く理解が及ばない歌詞で突き放してくるラフマニノフさん、さすがだなと思いますね。
歌唱の解説
あえてちょっと発声を汚めに歌ってみました。てかこの内容で綺麗に歌ってはいけないと思うんですよね。「いや全然余裕あんじゃん(笑)」ってなります。多分歌詞がロシア語で意味がわかんないから違和感なく聴けるんだと思うんですけど結構おかしいと思います。
そもそもオペラやヨーロッパ声楽の新しめのやつは世界のあらゆる歌唱法の中ではレベルが低いものとなりますので、その範囲の中でそもそも良い演奏というのは誕生するのか極めて疑問です。が、良い演奏とは、どのくらい宇宙を取り出せるかどうかが重要なので、法則に従っていてはまず無理なわけです。
でもひとまず、この曲も歌唱も結構好きですね。内容がPTSDっぽいので、当時の辛かった僕はラフマニノフに大変共感し、励まされた毎日でした。ラフマニノフの曲の中で一番好きな、思い出の曲です。
ラストの歌唱で嘆き崩れたところに入ってくる、追い討ちの後奏もかっこいいですよね。
レコーディング技術が雑魚すぎて音が割れていますが、それも表現の一部ってことにしておきましょう(笑)
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