縦ノリとは?
音楽には縦ノリと横ノリと言う2タイプのリズムの取り方があり、詳しくは僕も日々仲良くさせていただいている縦ノリ横ノリ研究の第一人者のオカアツシさんのブログを見てほしいのだが、基本的に日本人が作るJPOPは縦ノリになる。
この縦ノリというのがなぜいけないのかというと、縦ノリ自体がいけないのではなく、洋楽や外国の曲を「縦ノリ=日本のリズム」に変換して別物として演奏してしまう現象が、JPOP、ジャズ、クラシックなどあらゆる業界で常に起こっているということである。
今回は、JPOPの作曲面において、縦ノリがなぜいけないのか?について書いていこうと思う。最終的には、日本民族や縦ノリ自体が悪いのではないのだが、常に縦ノリでしか作れないと崩壊するという結論に至る。
簡単にいうと、、、
例えばJPOPの曲を聴いてみると、一拍目でドラム、ベース、ボーカル、ギターなどがドカンと入り、このまま曲が最初から最後まで進んでいくという形をとる。
それに対して日本以外の曲は同時にドカンと鳴らすよりも、各パートがバラバラにタイミングがズレて折り重なって進行していく作りとなっている。
つまり、同時に全パートの重みが重なるように作られており、進行感を破壊する作用があるため、ずっと使うと詰まった感じが生まれる。
この場合、あえて進行感を破壊して抵抗を生むために、縦ノリの場合はコードに存在しな9thの音などをメロディに選択して回避すると、非常に良くなるが、それは実施されず、コードの中の音をメロディに選択する。
つまりは音域が被っている音が同時に鳴ることを最初からずっと行うため、リズムや和音による曲の緩急が制限された状態となる。
崩壊を誘発する
近代JPOPや外国のポップスでも、ミキシングなどにおいては同時に音域が被っている鳴らすと音の存在場所が狭くなり聴きにくくなるので回避される。
西洋音楽理論を推奨するわけではないが、和声や対位法などにおいては同じ音が重なることは回避され、折り重なるように制作されていく。また日本の古典音楽においても音を重ねて拾っていく調子という曲の構成が使われており、折り重ねて作っていくことは曲として聴きやすくなる。
また、そういう図にしてわかるような音楽の作りではなく、そもそも一拍ごとのカウントの聴こえ方がそもそも違い、近代の日本人のほとんどの感覚で西洋音楽を聴くと、1234という日本のカウントで計測してしまう。
聴いた段階で違いがわからないのが、演奏や作曲が縦ノリになる所以である。
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